そりゃあびっくりしたでしょう。

今まで恋愛のかけらも見せなかった私が突然こんなこと言ったらね。

でも親友の日芽には知ってて欲しかったから。

「そっかー…すごいね、たまちゃんは。かっこいい。」

「ありがと。」

でもね、本当は少し、ううん、だいぶ怖い。

だって私、どうなっちゃうんだろう。

あいつの周りにはたくさんかわいい、キラキラしたお似合いの女の子がいる。

それに比べて私は恋愛経験ゼロの地味な女だから。

決め手はいいけど、少し緊張してきた。

いや、こんなの大学受験のときより緊張してきた…

いつもどんな時も冷静に入れたのに。

とことんあいつ、私を変えてくれやがる。

ムカツク。

むかつくけど、…好き。

後のことや、先のことは考えない。

とにかく、伝えたいだけ。

好きだと、伝えたい。



その日の夜、私はいつもより少し仕事を終えることができた。