最悪なやつだと思った。

いや、今も思う。

女の子をはべらかして、誰にでも馴れ馴れしく接している。

良く言えば人見知りをしないでコミュニケーション能力が高いと言えるけど。

ああいうチャラチャラしたやつ、大嫌いだ。

話しかけられてもイライラする。

絶対一生関わりのない、分かり合えない人種。

それなのに、私になかった感情を生まれさせたのも、あいつ。

私を変えたのも、あいつ。


もう、認めなくてはいけない。

私、あいつが好き。

私はあいつに、恋に落ちてる。

嘘は嫌い。

ウジウジしてるのも、すっごく嫌。

こんなの、私らしくない。

認めたら、次にすることは決まってる。

恋してることを認めたけど、私は私のままいるの。

だから自分に正直に生きるのみ。

「日芽、私、告白するね。」

「ええっ!?」

突然の発言に日芽は飲んでいたアイスティーをこぼしそうになった。