私のピンチに颯爽と現れ助けてくれる彼のことを、いつの間にか好きになっていた。 まるでヒーローのようだと、そう思っていた。 でも、どんな人にだって素顔はある。 それはヒーローであっても、例外ではない。 どんな顔をしているのか。 それは変身を解かないことには分からないけれど。 解き方がわからないまま、違和感と好意を抱えたまま、今日も彼からの甘いキスを受け止める。 溶かされるのは、いつも私の方。