「先生は浴衣持ってるんですか?」

「探せばどこかにあるんじゃないか?
 大学時代に一度だけ着たやつだ…」

「着ましょ‼︎」

「ぇ…」


食い入るようにそう言う優子の目は
まるで大好物を目の前にした小動物だった。


「どこですか⁉︎浴衣!」


そう言って秀頼の寝室に駆け込んだ。

なんで寝室にクローゼットがあること
知ってるんだ…?

秀頼は「はぁ〜」とため息をついて
優子の後を追った。