演習が終わって南に話を聞くと、
どうやら中沢たちが主催するパーティー…

聞いている感じはクラブに近いような催しが
今週末に街ビルの地下で開かれるらしい。


「それ本当に大丈夫なやつ?」


ラウンジでカフェラテを飲みながら
優子は疑いの目で南を見た。


「大丈夫だって!前もそうだったでしょ?」

「そうだけど、何か格が違うじゃん」

「かく?」

「深夜0時集合な時点で怪しいもん!」

「その前に前飲みあるよ?
 夜ごはんも一緒に食べよってなってるし」

「あぁ、南ちゃんよ…」


優子は大げさに額に手を当てた。


「いつからあなたはそんな子に
 なってしまったのですか…!」

「え、誰?」


優子は手帳を開けてスケジュールを確認した。

わかってはいたが、今週末の予定はない。

そして、優子が行かないと断っても
南はおそらく一人でもパーティーに参加するだろう。

であるならば、一緒についていくしかなさそうだ。


「何着てこっかな~♪」


こんなにルンルンな時点で
説得できないことは明々白々だった。

とりあえず、先生にだけ伝えておこ…。

久々に秀頼に連絡する理由ができたことだけが、
唯一のメリットと言っても過言ではないかもしれない。