俺は先輩の唇を指で止めた。

普通ならこんな大胆なこと、できないはずなのに。

「もう一回だけ、言わせてください。」

これで最後にするから。

「俺、花恋先輩が大好きです!本当に、好きです。」

好き。

すき。

スキ。

こんなにも好きなんだ。

「…私の話も、いいかな?」

っ…

花恋先輩の顔、恐くて見れない。

「私、…ずっと本当は気づいてた。私の中に生まれた感情に。」

先輩の中に、生まれた感情?

「私ね、大和のこと、ずっと忘れられなくて、そんな時に梓君が告白してきてくれて…正直戸惑ったの。」

そりゃ、別れて結構すぐに告白したんだもんな。

戸惑うに決まってるか。

「でも、それから一緒に過ごしたり、話したりしてて、梓君のそばにいるのがとても心地よくなって…ずっとずっとそばにいたいって思った。」

花恋先輩…

それって、いや、もしかして…

俺、期待しますよ?