今度は本当に、実際あれ以来会っていない。

「じゃあね、ちゃんと布団かけて寝るんだよ!」

どこぞのオカンかというセリフを残して部屋を出て行った柚の姿がいなくなったのを確認すると、俺は枕元の小さな白い紙袋を手に持った。

これ、俺に花恋先輩が!?

開けてみると、出てきたのは御守。

確かのこの近くにある神社のもの。

お守りにぬってある文字はもちろん

『合格祈願』

そしてもう一枚、小さなメモのようなものが入っている。

なんだろ?

開けてみると、そこには花恋先輩の可愛い字で書いてあった。

✎___________________

梓君へ

受験勉強、おつかれさま。

卒業式の日、伝えたいことがあります。

学校の近くの珈琲屋さんにいます。

良かったら、来てください。

体に気をつけて、頑張ってね。

梓君の合格、祈ってます。

花恋

✎___________________