「花恋先輩、好きです。」

俺は先輩を抱きしめた。

ここが舞台裏だってことも、全部吹っ飛んでいて。

好きが溢れて止まらないんだ。

「先輩、好き…好きだよ。」

「梓君…っ…」

好きで、好きで、たまらない。

もう、限界が近い。

二番目でいいって言ったくせに。

大和の次でいいって思ってたのに。

仮でもいいって言ったのに。

全部全部、嫌になる。

けど、今はっきりと振られるのは怖い。

結局俺は、意気地なし。

みっともなくて、情けない。

男らしくなりたいのに、なれないのはこの性格が原因。

見た目なんて本当は関係ないんだ。

そんなことは自分が一番良くわかっている。

もう、頭の中グチャグチャで。

ただ花恋先輩のことが好き。

好きなんだよ。