優勝したら、花恋先輩も認めてくれるかな?

って、バカか!

自分で自分は推薦できないし、そもそも俺が優勝なんて出来るわけない。

今年は大人しくしとくか…

「園田、ミスコンでたいなら、あたしが推薦してあげようか?」

隣の席にいた栗原がニコニコしながら言った。

「え?いやいや、無理だって。」

「えー、そうかな?園田ならきっと、ううん、てか絶対に優勝できるよ!ね、ミスコン出よう!」

俺が、絶対に優勝できる!?

何を根拠にそんなことを言ってるんだろう…

でもこいつは嘘をつくようなやつじゃないし、栗原の周りにいた女子たちも

「園田君なら優勝できるよ!」

「あたしも推薦する!」

なんて言ってるし…

あれ、これが人生に三度あるっていう、いわゆるモテ期ってやつ!?

「ね、エントリーしようよ!」

「そ、そこまで言うなら、仕方ねえな!」

俺はエントリー用紙にまんまとサインをしてしまったんだ。