SECOND♢HERO【完】
なんで俺がこんなにもミスコンについて詳しいかって?

そりゃあ去年、見事ミスター春日台に選ばれた男…

ではなく、この隣にいるやつが去年のミスコンのあと、色々大変そうなのを間近で羨ましく思って見てたからである。

残暑も涼し気な顔で過ごす相変わらずクールなわが校のミスターはまるでそんなことに興味ないという感じで受験生らしく英語の単語帳なんてものを読んでいる。

「やーまと!今年もミスコン、エントリーすんの?」

すると大和は参考書から目を離し、俺をギロリと睨んだ。

こ、怖えー!!

こいつの眼力怖いんだって!

「梓、お前、去年のこと、忘れたわけじゃないだろうな?お前のせいで俺がどれだけ大変だったか。」

そう、去年大和をミスコンに勝手にエントリーしたのは紛れもなくこの俺。

だって親友の格好良さをみんなに見せびらかしたかったんだもん!

いや、ミスコンなんて出なくても大和のかっこよさはみんな十分に知ってたんだけどね?