「ほら、園田!じっとして!」

「わー、かわいい!肌も白くてつるっつる!なんかムカツクわ。」

神様、なんで俺はこんなことに!?


それは高三の短いながらも濃かった夏休みが終わってしばらく経ったある日の昼休み、毎年恒例の生徒会告知のポスターがはられた。

『春日台高校のミスターアンドミスを決めろ!コンテスト、今年も開催!!』

いわゆる文化祭で開かれるミスコンだ。

これがやたら毎年盛り上がって、今では欠かすことのできない行事になっている。

ルールは単純、ひと学年男女一人ずつ代表を出して、そこから特技やプロフィールなどから競いあい、ミスとミスターを生徒たちが投票して決めるというもの。

たかが高校の文化祭のイベントの一環だと思われがちだが、その後の学校生活に大きな影響を与えるのはもちろんだ。

出るだけでモテまくり、優勝なんてした日にはコンテスト後一ヶ月は毎日のように告白が絶えない。