とりあえず柚から聞いた今若い女の子に人気のファンシーショップへ。

嫌がる大和を無理やり引き連れて。

「うわ!色々あるんだな…」

目がチカチカする色使いの雑貨がずらりと並んでる。

「なんでお前と二人でこんなとこに…」

「諦め悪いぞ!えっと、今人気なのは…」

昨日ちゃんと雑誌で勉強してきたんだな…!

「何かお探しですかー?」

ゲッ!

店員のお姉さんが目ざとく怪しい動きの俺達を見つけ、近づいてくる。

「彼女さんにプレゼントですか?だったら今、これがお勧めですよ!」

逃げ腰の俺にお姉さんが見せてきたのは細い銀色のチェーンの先にピンク色のハートがぶら下がったネックレス。

「おい、梓、どうすんだよ?」

いや、これはこれで可愛いし、きっと花恋先輩にも似合うんだろう。

けど、なんか違うんだよな。

俺が探してるのは…

あっ!!

目を泳がせたアクセサリーコーナーの棚にあった一つのものに俺は手を伸ばした。