そういった先輩の横顔が、あまりにも綺麗で。

長いまつげが日に反射して、キラキラしてて。

サラサラと流れる長い髪。

本当に、きれいだ。

「あっ、見て。花火大会だって。もうそんな時期なんだね。」

急に立ち止まった先輩。

やべ、見過ぎてた。

「そうですね!」

7月の終わりにある結構大きめの規模の花火大会。

去年は洋貴たちと行ったんだっけ。

今年はどうせみんな彼女と行くんだろうな。

って!

俺にもいるんじゃん!目の前に!

「花恋先輩、誰かと行くんですか?」

「ううん、うちのベランダからよく見えるんだ。だから毎年家出見てるの。」

へえ…

「だったら、今年は…その、一緒に行きませんか?」

頼む!

断らないで!

「…いいよ。」

ま、まじ!?

やったーーー!!!!

「俺、先輩の浴衣姿みたいです!」

絶対に可愛いんだろうな!

いや、でも浴衣なんて着てきたら男どもの獲物になってしまう?