まだ当分終わりそうにないな…

忙しく働きまわってる花恋先輩。

て言うか、なんか男からのオーダー多くね?

しかもあいつなんてわざとフォーク落として花恋先輩のこと呼んでるし!

見てるだけでヒヤヒヤする…

仕方ない、勉強でもして気を紛らわせるか…

って、そんなこと俺にできるの?

とりあえず開いた数学の参考書。

理系選択の俺だけど、数Ⅲはついていくのがやっと。

発展クラスの大和や真はすげえよな。

洋貴だってほんとうは発展クラスでもいいくらいなのに、何故か俺と同じ標準コース。

ダメだ、なんか眠たくなってきた…

「…ずさくん、あずさくん、梓君!」

は!?

顔を上げるとそこには先輩の顔。

てか俺、寝てた!?

勝手に来て寝るとか、どんだけ迷惑なやつだよ!

「すみません、俺、…」

「ううん、毎日勉強大変だもんね。私、バイト終わったから帰るけど一緒に帰る?」