そして唇を重ねあわせる。

久しぶりの、キス。

そっと離すと、潤んだ目で俺を見つめる花恋先輩。

本気でマズイ。

もっと、もっと、先輩がほしいよ。

「…んっ…」

もう一度、もう一回。

回数を重ねるごとに頭の中が真っ白になっていく。

「…好き、大好き…花恋先輩…」

「あ、ずさ…くん…んっ…」

可愛い声に、吐息の混じった声に胸がバクバク鳴り出して。

「…先輩は、俺のこと好き、ですか…?」

お願い、言ってよ。

俺のこと、好きって。

「…じゃない…」

えっ!?

す、好きじゃない!?

「梓君?」

やっぱり、好きじゃない!?

…泣きそう…

「すみません、俺…先輩に好きじゃないって言われても、俺は先輩のこと、好きなの、やめられそうにないです…」

すると花恋先輩はきょとんとした顔になった。

「私、いつ好きじゃないなんて言った?」

へ?

さっき…

よく聞こえなかったけど、…じゃない、好きじゃないって聞こえた!