だって嬉しすぎんだろ!

花恋先輩のこと考えてたら、本人から電話、しかも明日会いたいって!

これって通じあってるってこと!?

いや、まあ俺は常日頃花恋先輩のことばっか考えてんだけどさ!

「ちょっと梓!うるさい!」

そんな柚の声も聞こえないくらい、俺は浮かれていた。



「フフーン♪フーン♪」

「ちょっと園田君、静かにして。」

先生から睨まれて、おっと、やべえ。

次の日も引き続いて俺は浮かれていた。

あと一時間、この授業に耐えさせすれば花恋先輩に会えるんだ!

あー、早くおわんねえかな!

数学なんて問いてられっかよ!

「今日ご機嫌だね、園田。」

隣の席の栗原が言う。

「おう、まあな!」

他人から見ても嬉しそうな俺はやっぱり単純。


そして補習の終わりのチャイムが鳴るとともに、俺はリュックを掴み、教室を飛び出した。

もう先輩、いるかな?

早く、早く!