だから、絶対に成功させなきゃいけない………けど。


まさかの最初から問題発生中。


ターゲットが見つからない……!


毎日、休み時間になる度に校内を隅々まで調べるけど、一向に見つからない。


なんで!?どうしてなの……!?


ターゲットの顔は写真で見たことあるし、何より………超イケメン。


私は色々あってイケメンに耐性があるし興味ないけど、他の女子はそうじゃない。



きっとあんなイケメンがいたら騒ぎになるだろう。


でも、入学して数ヶ月経過した今の今までそんなことは一度もなく……。



はぁー……気が重いよ。せめてターゲットを一目でも見たい……。



ずぅ〜〜んとした気持ちと同時に、怒りが湧いてくる。


騒ぎにならないのは、きっと学校に来てないってことなんだよ!!


ずっと寮にいるの!?



怒りで歩くスピードがどんどん速くなっていく。


昇降口も近づいてきて、周りに生徒が増えてきた。





「見ろよ、花咲さんだ……」


「うわ、ほんとだ……。今日もキレイ〜〜」


「あれはもはや異次元だよな」




いつもこうだ。


みんな、私を見てヒソヒソしてる……。


悪意は感じられないから、嫌われてるわけじゃないと思うけど、好奇の目にさらされることに、少しストレスを感じていた。




できるだけ人目を気にしないようにして、教室に向かう。


私が教室に入ると、1人の女の子が駆け寄ってきた。




「おはよう、美織ちゃん!今日も可愛いね!」