朝の賑やかな玄関ホール,廊下。その雰囲気を一気に沈めさせるものが1人いた。彼が廊下を歩くと学校の全女子彼を必ず1度は見る。そして無意識に道を開ける。女子だけでなく男子までも彼をジロジロ見る。なかなか見る機会のない180越えの高身長。モデル並みのスタイル。そして俳優よりもイケメンでは?と思わせるくらいの綺麗な顔立ち。学校の誰もが注目する彼の名は光畑優希。扇陵中学出身で男子バレーボール部だった。中学時代彼は他の5人の仲間たちと共に数々の強豪を破り,中学3年の夏,見事全国大会初出場初優勝した。そのときのキャプテンが優希だった。こんなにもいい成績を残しているのになぜ彼は普通の公立高校に来ているのか。勿論他の5人はスポーツ推薦で京都,大阪,福井,東京,青森の強豪校に行った。ではなぜ彼はここ鳴乃宮高校に通っているのかって?そのお話はまた今度。
〜結愛side〜
「おはよー。」
「おう。おはよー。」
やった!やっと挨拶できた!
「伊織なんか眠そうやね。」
「そうなんよ。昨日夜遅くまで洸と通信ゲームしてたからガチ眠い。」
「何時に寝たん?」
「え〜…今日の4時。」
「遅!何やってるんよ。授業中眠くなるよ?」
「ハハ…。」
でも伊織やからか知らんけど許せちゃう。
「仲良さそうやん。私もいーれて!」
「俺もいーれて!」
突然香穂と洸がやってきた。思わず声を出して驚く。
「びっくりするやんか!」
「心臓止まるかと思った。」
そんなにかと言ってるような洸の表情。いや2人とも声大きいからね?
「そういやさ,この学校に王子様いるらしいで?」
「「「王子様?」」」
私,伊織,洸は首を傾げる。
「香穂,どういうこと?」
「いやぁなんかな,今年の1年にとびっきりのイケメンがいるらしい。2、3年の女子も目付けてるみたいでさ。」
「そいつ何組なんやろ?」
「分からん。」
「同じクラスやったら萎えるなぁ。」
洸がそういうと伊織も横で頷く。すると今まで意識してなかったけどこの話聞いてからやたらと今日の廊下が女の子の黄色い歓声でいっぱいに聞こえてきた。もしや…。私たち4人は気になって廊下を見る。すると1人の背の高い人がこちらの方に向かって歩いているのが見えた。顔を見ると聞いた通りめちゃくちゃイケメン。とにかく顔がいい!それに180あるだろと思わせる高身長。
「何やアイツ。」
「誰や?」
伊織と洸は不機嫌。まああの人はまさに男子の敵って感じ。
「なあ,あの人って自分が女子にキャーキャー言われてるって気付いてるんかな?」
「流石に気付いてるやろ。こんなに騒がれてんねんから。」
香穂の謎発言を不思議に思いながらも気になって見てみると確かに,歓声を浴びられているにもかかわらず手を振ってあげたり笑みを浮かべたりもしてない。ただ友達?と話してるだけ。
「ヤバ!こっち来る!」
「え?まさか同じクラス?」
「ハァ!?やめてくれよ。俺がモテんようになるやん。」
「うわ!5組通り過ぎた。この階2クラスしかなくてあとの3クラス上の階やもんな。」
「ハァ?もう最悪〜。」
伊織と洸はショックがってる。
「そんなに嫌なん?イケメンと同じクラスって。」
「おい香穂,お前は経験したことあるか?」
「何が?」
「あんな学園の王子って言われたてるやつと同じクラスになるってことはな,女子は全員アイツのこと好きになって俺らがモテることはないってことや。」
「はぁ。」
「それにまあイケメンときたら態度はでかい。顔が良くて性格も良い奴なんてこの世の中おらん。」
なんか洸に続いて伊織も語り出した。2人とも中学でなんかあったんかな?やたらとイケメンのこと嫌ってる。2人もイケメン部類に入ってると思うのに。
例のイケメン王子様は私たちと同じ1年4組やった。教室の雰囲気を意識してみると女の子たちがチラチラ彼の方を見てる気がする。というかあの人何センチなんやろ?背高いなぁ。180は超えてると思う。王子様は周りの視線が自分に向けられてる事に気づいてないと思う。つまり無自覚王子。いつも特定の子としか話してなく,しかもその相手はクラスの委員長佐野翔真。この人は市内1番校である西町高校落ちだという噂が流れている。そこの学校受けれるだけの学力があるってことは相当賢いんやろうな。いつも冷静で落ち着いた雰囲気の委員長と明るくキラキラした王子様。この性格真逆そうな人たちは一体どんな関係があるんやろうか?中学が一緒やったんかな?入学して間もないこの時期ならそれくらいしか考えられへん。
結局伊織と洸はこの日少し機嫌が悪かった。放課後カラオケでストレス発散する!と教室で叫ぶくらい。そして終礼の時間,担任の先生の話が終わったあと,
「あとで中尾さんと光畑くん事務室に行ってくださいね。書類の不備があったみたいなので。」
と言われた。なんかちょっと嫌な予感がした。周りの女の子が全員私の方を睨んでいるように見える。実際はそんなことないと思うけどなんやろ?幻覚!?とにかく視線を感じるぅ。怖い!あーあ,私の平穏学生生活ここにて終了。結局この3年間キラキラ青春を送ることなく素敵な恋することなく高校生活終わるんや。あー…詰んだ。私は深いため息をついた。
〜結愛side〜
「おはよー。」
「おう。おはよー。」
やった!やっと挨拶できた!
「伊織なんか眠そうやね。」
「そうなんよ。昨日夜遅くまで洸と通信ゲームしてたからガチ眠い。」
「何時に寝たん?」
「え〜…今日の4時。」
「遅!何やってるんよ。授業中眠くなるよ?」
「ハハ…。」
でも伊織やからか知らんけど許せちゃう。
「仲良さそうやん。私もいーれて!」
「俺もいーれて!」
突然香穂と洸がやってきた。思わず声を出して驚く。
「びっくりするやんか!」
「心臓止まるかと思った。」
そんなにかと言ってるような洸の表情。いや2人とも声大きいからね?
「そういやさ,この学校に王子様いるらしいで?」
「「「王子様?」」」
私,伊織,洸は首を傾げる。
「香穂,どういうこと?」
「いやぁなんかな,今年の1年にとびっきりのイケメンがいるらしい。2、3年の女子も目付けてるみたいでさ。」
「そいつ何組なんやろ?」
「分からん。」
「同じクラスやったら萎えるなぁ。」
洸がそういうと伊織も横で頷く。すると今まで意識してなかったけどこの話聞いてからやたらと今日の廊下が女の子の黄色い歓声でいっぱいに聞こえてきた。もしや…。私たち4人は気になって廊下を見る。すると1人の背の高い人がこちらの方に向かって歩いているのが見えた。顔を見ると聞いた通りめちゃくちゃイケメン。とにかく顔がいい!それに180あるだろと思わせる高身長。
「何やアイツ。」
「誰や?」
伊織と洸は不機嫌。まああの人はまさに男子の敵って感じ。
「なあ,あの人って自分が女子にキャーキャー言われてるって気付いてるんかな?」
「流石に気付いてるやろ。こんなに騒がれてんねんから。」
香穂の謎発言を不思議に思いながらも気になって見てみると確かに,歓声を浴びられているにもかかわらず手を振ってあげたり笑みを浮かべたりもしてない。ただ友達?と話してるだけ。
「ヤバ!こっち来る!」
「え?まさか同じクラス?」
「ハァ!?やめてくれよ。俺がモテんようになるやん。」
「うわ!5組通り過ぎた。この階2クラスしかなくてあとの3クラス上の階やもんな。」
「ハァ?もう最悪〜。」
伊織と洸はショックがってる。
「そんなに嫌なん?イケメンと同じクラスって。」
「おい香穂,お前は経験したことあるか?」
「何が?」
「あんな学園の王子って言われたてるやつと同じクラスになるってことはな,女子は全員アイツのこと好きになって俺らがモテることはないってことや。」
「はぁ。」
「それにまあイケメンときたら態度はでかい。顔が良くて性格も良い奴なんてこの世の中おらん。」
なんか洸に続いて伊織も語り出した。2人とも中学でなんかあったんかな?やたらとイケメンのこと嫌ってる。2人もイケメン部類に入ってると思うのに。
例のイケメン王子様は私たちと同じ1年4組やった。教室の雰囲気を意識してみると女の子たちがチラチラ彼の方を見てる気がする。というかあの人何センチなんやろ?背高いなぁ。180は超えてると思う。王子様は周りの視線が自分に向けられてる事に気づいてないと思う。つまり無自覚王子。いつも特定の子としか話してなく,しかもその相手はクラスの委員長佐野翔真。この人は市内1番校である西町高校落ちだという噂が流れている。そこの学校受けれるだけの学力があるってことは相当賢いんやろうな。いつも冷静で落ち着いた雰囲気の委員長と明るくキラキラした王子様。この性格真逆そうな人たちは一体どんな関係があるんやろうか?中学が一緒やったんかな?入学して間もないこの時期ならそれくらいしか考えられへん。
結局伊織と洸はこの日少し機嫌が悪かった。放課後カラオケでストレス発散する!と教室で叫ぶくらい。そして終礼の時間,担任の先生の話が終わったあと,
「あとで中尾さんと光畑くん事務室に行ってくださいね。書類の不備があったみたいなので。」
と言われた。なんかちょっと嫌な予感がした。周りの女の子が全員私の方を睨んでいるように見える。実際はそんなことないと思うけどなんやろ?幻覚!?とにかく視線を感じるぅ。怖い!あーあ,私の平穏学生生活ここにて終了。結局この3年間キラキラ青春を送ることなく素敵な恋することなく高校生活終わるんや。あー…詰んだ。私は深いため息をついた。