「さぁ着いてきて」

アデスも同じ様な板に乗っている。

けれどアデスの板は私のと違ってサーフボードみたいに細長く前後が突がっていて全体に丸みを帯びていて、なんと言うかスタイリッシュだ。

アデスの板は丘へ向かって草原を低空で滑る様に飛んでいく、すごいスピードだ私も真似してみるけれど全然アデスみたいな速さは出ない。

「ちょっアデス!早いよ!」

私が叫ぶとアデスは先で止まって待ってくれていた、私を見るなり手を差し出す。

私もよく分からないまま左手を差し出す、右手は板の棒を持ったままだ。

アデスは私の左手の手首を掴んだ、私もアデスの右手の手首を掴む。

「ちゃんと掴んでいて、離したらダメだよ」