端正な顔の目の端を赤くして、背の高いジャンポールを私を見下ろす。そういえば、私たちそういう意味ではないけれど、言葉の通り肌と肌を合わせたんだっけ。

 命の危険のある非常事態とはいえ、とんでもないことをしてしまった。

 私もジャンポールの顔を真正面から見て、顔が熱くなるのを感じてしまう。

「ジャンポール様、先ほども言いましたけど、本当にあの時はありがとうございました。貴方が私を助けてくれなかったら、おそらく……今こうして、家族と一緒に居れて本当に嬉しいです」

 ジャンポールは私の言葉を聞き表情を緩めて、ふっと優し気に笑ってくれた。

 こういった表情を見るのは、はじめてで、まじまじと見つめてしまう。

 ジャンポールはそんな私に驚いたように目を開き、また笑った。

「いや、あの時も言ったが……偶然だとしても、君を助けることが出来て本当に良かった」

「……あの時は、偶然だったんですか?」