マティアスの隠していることを分かろうともしないで、嘆くだけ嘆いて、すべてを彼のせいにして、自分につけられた傷に酔っていたんだ。

「マティアス……会いたい」

 会って、話がしたかった。もう結ばれることは、ないかもしれないけれど。