四人での気まずい食事を終え送ってもらい、部屋に戻った。可愛らしく編み込んだ赤毛をほどきながら、セイラはため息をついて笑った。

 私は浮かない顔のままで、彼女へ頷いた。

「グランデ様は、ハサウェイ様を押しのける勢いだったわね。すごく張り合っていたわ」

 くすくすと面白そうにセイラは笑う。

 私には……ぜんぜん笑いごとでもないけど。

 ああいう場が得意なマティアスと違って、口下手なジャンポールが可哀想なくらい霞んでしまっていた。

 というか、彼と話した記憶がほとんどない。一応私とジャンポールが一緒に食事に行くというのが、本来の目的だったはずなんだけど。

 そう、マティアスは笑いながら、怒っているかのようだった。

 私に対しても……ジャンポールに対しても。

 だけど、マティアスは私と違い、私と付き合った記憶がないのに、ただの何回か会っただけの私に、こだわるような素振りを見せるんだろう?

 あの魔法使いに、もう一度会って話しを聞きたい……そう思った。


◇◆◇


 魔法使いに会った、森の中のあの小屋に居た。