私は泣いて問い詰めたけれど、マティアスは冷たい態度で否定するだけ。

 セイラと湯あみの準備をすると、使用人の共同の浴室へと向かった。

 日々の汚れのように、こんな風に過去の記憶も流せてしまえたら、どんなにか楽だろう。