ジャンポールの真剣な声に、私はこくっと喉を震わせた。
私たち二人は今現在婚約へと向かう流れになってはいたけれど、流石にあんな姿を見られたら、ジャンポールから断られてしまうのも、無理はないのかもしれない。
「……いや、済まない。あれは仕方のない非常事態だと、俺も理解はしているつもりなんだが」
「……ごめんなさい」
私は頭を下げた。
ジャンポールとの縁談がダメになってしまったら兄たちに迷惑が掛かるかもしれないと、そんな自分勝手なことを考えてしまう。
ジャンポールは闇に溶けるような、黒い瞳で私を見つめた。なぜだか、彼の方が不安そうでもあった。
「ニーナ……君のことが好きだ」
私は不意をつかれて、息を飲む。
これまでの事からきっとそうだろうけど、ここで言われるとは全く想像してなかったし、彼はそういうことを言うタイプには見えなかったからだ。
ジャンポールはそんな私をじっと見つめていて、無性に恥ずかしくなってしまった。
「えっと……」
「俺は、君を誰にも渡したくない」
「あの、ジャンポール……」
「……呼び捨てで構わない。君は誰を想ってる?」
私たち二人は今現在婚約へと向かう流れになってはいたけれど、流石にあんな姿を見られたら、ジャンポールから断られてしまうのも、無理はないのかもしれない。
「……いや、済まない。あれは仕方のない非常事態だと、俺も理解はしているつもりなんだが」
「……ごめんなさい」
私は頭を下げた。
ジャンポールとの縁談がダメになってしまったら兄たちに迷惑が掛かるかもしれないと、そんな自分勝手なことを考えてしまう。
ジャンポールは闇に溶けるような、黒い瞳で私を見つめた。なぜだか、彼の方が不安そうでもあった。
「ニーナ……君のことが好きだ」
私は不意をつかれて、息を飲む。
これまでの事からきっとそうだろうけど、ここで言われるとは全く想像してなかったし、彼はそういうことを言うタイプには見えなかったからだ。
ジャンポールはそんな私をじっと見つめていて、無性に恥ずかしくなってしまった。
「えっと……」
「俺は、君を誰にも渡したくない」
「あの、ジャンポール……」
「……呼び捨てで構わない。君は誰を想ってる?」