久しぶりに晴れたので、庭に布団を干した。家族三人分並んだ布団を眺めていると、やっぱり庭付きの一軒家を建ててよかったとしみじみ思う。前のマンションは、日当たりが悪くて気軽に布団を干せなかった。ここは日当たりが良くて気持ちがいい。子どもも庭で遊ぶのが好きだ。
午後になって取り入れようとすると、布団からぴたぴたと雫が滴っている。まるで誰かがバケツで水をかけたみたいだ。そうでなければ、庭の芝生がふかふかに乾いているはずがない。今日は朝からずっと快晴だ。呆然と布団の前に突っ立っていると、隣の家のベランダから声がした。
「お宅も水、掛けられたの?」
「あぁ、はい、そうなんです。……もしかしてお宅も?」
頷く隣人の顔に暗い影が落ちる。
「酷いことをする人もいるのね」
呟かれた言葉がぽつりと耳に残った。
一体、誰がこんなことをしたのだろうか。
午後になって取り入れようとすると、布団からぴたぴたと雫が滴っている。まるで誰かがバケツで水をかけたみたいだ。そうでなければ、庭の芝生がふかふかに乾いているはずがない。今日は朝からずっと快晴だ。呆然と布団の前に突っ立っていると、隣の家のベランダから声がした。
「お宅も水、掛けられたの?」
「あぁ、はい、そうなんです。……もしかしてお宅も?」
頷く隣人の顔に暗い影が落ちる。
「酷いことをする人もいるのね」
呟かれた言葉がぽつりと耳に残った。
一体、誰がこんなことをしたのだろうか。