小学2年生の頃、飼育小屋で飼っていたうさぎが死んだ。誰かに殺されたらしい。うさぎは首の骨が折れ、血が混ざった泡を吹いていた。よくこんな酷いことを。学活の時間に開かれた学級会で、口々に言い合った。
 先生は命は本当に大切なんだと言った。クラスの女の子たちはしくしく泣いていた。

 先生の提案でうさぎは花壇の端に埋められることになった。先生が育てた自分たちで埋めなさいと言うので、僕たちはうさぎを丁寧に埋め、朝顔の花を供えた。そのうちにみんな悲しくなって、僕たちは声を上げて泣いた。