「愛ちゃん、同じ班にならない?」

「うん!もちろん!」

クラスで一緒にいることが多いはるひちゃんと同じ班になれてとりあえず一安心。

「俺らも混ぜてー!」

「おい、葉!腕引っ張んな!」

久住君の腕を無理やり引っ張ってこちらにやってくるのは葉ちゃん。

「あと一人か二人…どうする?」

はるひちゃんがあたりを見回した。

「ハイハイ!俺!いーれてっ!」

その軽い声は頭の上から降ってきた。

「柚之木君…」

「いいじゃん!ね!優大!」

フレンドリーに久住君の肩に手を置く柚之木君。

「俺はいいよ!」

コミュニケーション能力の高い葉ちゃんはあっという間に柚之木君と仲良しに。

そしてあたしたち女子組の話を聞くまでもなく、柚之木君は班のメンバーに。


「えー、何それ。そいつ絶対愛のこと狙ってるわよ。気をつけなさいよ!」

ほのちゃんが顔をしかめた。

そう、なのかな?

あたしにはただ面白がってからかってるだけにしか見えない。