水谷君って、もしかしてほのちゃんのこと…

いやいや!

だってほのちゃんにはあのあな恐ろしい真兄という彼氏がいるんだよ?

この前の新入部員の紹介の時だって自分が部長であることをいいことに、全部員の前で

「マネージャーには手出すなよ!出したらタダじゃおかねえからな!」

なんて自分のことは棚に上げて豪語する始末。

ほんと、勝手なんだから!

「帆華先輩に見て欲しいんですよ!」

水谷君、なかなか積極的。

でもその後ろから忍び寄る影が…

「俺が見てやるよ…、み、ず、た、に、く、ん!」

ひえーーー!

こわっ!

「真先輩…」

水谷君、ご愁傷さまです…

ほのちゃんには近づけません…

「一ノ瀬、このテーピング、とれてきたんだけど、新しいテープある?」

手をぶらぶらさせながらこちらに向かってくる久住君。

「あるよ!」

でも自分じゃ巻きにくいよね…

「あたし、巻こうか?」