玲はまだ眠そう。

全く、あたしが味噌汁代わりに作ってあげたのに!

「そういやさ、一人すげえうまい一年いたんだよ。」

真兄が目をキラキラさせながらいう。

今日はけっこうマネージャーの仕事が忙しくて他の新入部員とは話せてないんだよね。

「背も結構あってさ。」

真兄ってバスケの話してる時は本当に楽しそう。

「そういやマネも一人いたよな、やたら聡太に話しかけてたけど!」

真兄がいじわるそうにニヤリと笑う。

あたしの反応を見て面白がってるに違いない。

「聡太!?聡太って浅丘君のことか!?浅丘君が他のマネージャーと浮気してるのか!?」

もう!

りっちゃんってばなんでそうものごとを端的に考えちゃうかな!

「違うよ!変なことばっかり言わないでよ!」

浅丘君は浮気なんてするような人じゃありません!

まあ、全く不安じゃないってわけじゃないけど…

だって愛奈ちゃん、すごくかわいいし、マネージャーとしてもあたしより優秀そうだし。