そう言うと浅丘君は笑った。

「…そっか。」

「それより浅丘君はクラス楽しい?E組遠いから、なかなかすれ違ったりしないよね。」

あたしはA組、浅丘君はE組と一番遠いクラスになってしまった。

「寂しい?」

えっ?

そんなことを聞かれると思ってなかったからびっくりしちゃった。

「…ごめん、調子乗ってみた。すげえ恥ずかしい…!」

浅丘君は顔を隠すように手で覆って。

耳、赤くなってる…

照れてるのかな…

なんだかかわいい。

「寂しい、です…」

うわっ!

なんだかあたしもすごく照れちゃう!

恥ずかしくて下を向く。

「あっ、あたしこっちだから…」

「う、うん!また明日!」

はー!

もう!

緊張したよー!

力が抜けて、へたへたと玄関先で座り込む。

「何やってるの?邪魔なんだけど。」

あたしの浮かれまくってる心とは裏腹に、刺のような声が降ってきて。

「そんなとこで変な行動してたら近所で噂になるよ。」