にしても見事に離れちゃった。

あたしは半べそをかきながら新しい教室へ。

友達、できるかな?

去年の今頃はなかなか話せる人がいなくて、学校に行くのが憂鬱だったっけ。

その時に話しかけてくれたのが浅丘君だったんだよね。

それからバスケ部のマネージャーでほのちゃんと仲良くなって、葉ちゃんたちともなかよくなって。

ああ、思い出したらなんだか泣けてくるよ…

「愛ちゃん!」

席につくと前の席の女の子がくるりと振り返った。

「はるひちゃん!」

そういえばはるひちゃんの名前があって、ちょっと安心したんだ。

「よかったー、あたしこのクラスにほとんど知り合いいなくて。友達とも離れちゃったし、仲良くしてね!」

「うん!こちらこそ!」

「俺のこともよろしくね!」

後ろからずいっとやってきた葉ちゃん。

「葉、お前片方上履き脱げてるぞ。」

呆れながら葉ちゃんの足元に上履きを落とす久住君。