先輩は黙々とクレームブリュレを食べている。

そこからも他愛のない話をして盛り上がっていたが、明日も仕事があるしという事でお開きになった。


「先輩、今日は払います。」

「え?あぁ。もう払っちゃったからいいよ。」

「え!いつの間に!?」

「んー、トイレ行ってる間に?」

私が驚いているとそのまま扉に向かう先輩。

「あ、真人さんごちそうさまでした!また来ます!」

「ありがとう~!待ってるね~」


ひらひらと手を振っている真人さんにお礼を言って店を出る。


先に外に出ていた先輩を見つける。

「先輩、今日もごちそうさまでした。」

そう言ってぺこりと頭を下げる。


「どーいたしまして。」

先輩はニコッと笑っていた。