「ん、さんきゅ。じゃあ行くか。」

「あ、はい。」

前を歩く先輩の後をついていく。


先輩が入ったお店は会社近くの小さなイタリアン。

「遥斗、久しぶりだな。」

「おぉ、久しぶり。」


おそらく店長さんとは知り合いな様子。

「会社の後輩連れてきた。なんかうまいもん食わして。」

「またざっくりした注文だな。お姉さん、苦手な食べ物とかある?」

店長さんは私に向かって話しかける。

「いえ、特にはありません。」

「おっけー、じゃあ少し待っててね。」


そう言って厨房に姿を消した店長さん。

こじんまりとした雰囲気のお店はとても居心地が良さそう。


「ん、なんか飲む?」