親からの勧めで『海原高校』を受験した。勉強はできる方だったから、無事に合格。

入学式当日。高校の場所がわからなかったから、友達と一緒に向かっていたその時だった。

正門の前で止まっている人を見つけた。

キレイな水色で染まっている髪は、桜の木の下で風に吹かれている。

興味本位で彼女に話しかけてみようと、友達を置いて近づいてみた。

手を伸ばしたら触れるくらいの距離まで近づいたとき、彼女が勢いよく振り返った。俺の胸に彼女の頭が当たった。体勢を崩して倒れそうになった彼女の腕を俺は咄嗟に掴んだ。