「ようこそお出でくださいました、クライド王太子殿下」
クライド殿下が私につけてくれた護衛騎士であるデニス様を従えて、カーテシーをする。おまけにニコリと微笑んで見せた。
「ヘイゼル嬢。この度はファンドーリナ公爵となったことに、祝いの言葉を述べる。おめでとう」
「ありがとうございます。それで、そちらのご令嬢はどなたでしょうか?」
名前は知っているが、会うのは初めてだから、真っ赤な嘘ではない。
茶色い髪に薄緑色の瞳の可愛らしい令嬢。いや、貴族ではないため、令嬢という敬称はおかしかった。しかし、ここにいる者たちはミランダ嬢が平民だとは知らない。
だから敢えて知らない振りをして、令嬢と聞いたのだ。
クライド殿下が私につけてくれた護衛騎士であるデニス様を従えて、カーテシーをする。おまけにニコリと微笑んで見せた。
「ヘイゼル嬢。この度はファンドーリナ公爵となったことに、祝いの言葉を述べる。おめでとう」
「ありがとうございます。それで、そちらのご令嬢はどなたでしょうか?」
名前は知っているが、会うのは初めてだから、真っ赤な嘘ではない。
茶色い髪に薄緑色の瞳の可愛らしい令嬢。いや、貴族ではないため、令嬢という敬称はおかしかった。しかし、ここにいる者たちはミランダ嬢が平民だとは知らない。
だから敢えて知らない振りをして、令嬢と聞いたのだ。