……俺の考え、合ってるよな。
目をつぶったところで、すぐには眠れない。
不安になった翔悟は自分の結論を確かめるべく、枕元に置きっぱなしの丸谷月乃のノートを開く。
『① わたしのにがてなもの はや○○』
『ヒント かく上』
『② わたしのほしいもの ○』
『ヒント ま夜中』
やっぱり、欲しいものは真夜中だと書いてある。
なぞなぞの記されたページをめくると、丸谷月乃の字で五十音のひらがなが書かれていた。
まだ小学一年生の頃だ、ひらがなの練習でもしていたのだろう。
『あいうえおかきくけこ
さしすせそたちつてと
なにぬねのはひふへほ
まみむめやゆよらりる
れろわをん』
改行もせずに、縦書きのマス目いっぱいにびっしりと文字が書き連ねられている。
何気なく目を通していると、ある間違いに気づいた。
「あれ、これ……」
ずる。
ずる、ずる。
こん。
こん、こん。
こん、こん、こん。
こんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこんこん