タルコットの言葉に、アシュリンは村での生活を思い返す。
確かに一度も精霊族に会ったことがないな、と考えて胸ポケットにいるタルコットに「そっかぁ」とつぶやいた。
「じゃあ、わたしはレアな体験をしているんだね!」
「……! そうですね! ボクもレアな体験をしています!」
アシュリンの言葉に、タルコットは一瞬目を丸くしたが、すぐに何度もうなずきながら言葉を紡ぐ。
精霊族と話すのは初めてだから、アシュリンの質問は止まらなかった。タルコットも旅をしているようで、目的は自身の最高級の精霊術を使えるようになること、と聞いてふと思ったことを口にする。
「そういえば、キミはなんの精霊なの?」
「ボク? ボクはですね――……あ、滑り台の天辺まできましたよ!」
「本当だ! 落ちないように、しっかり掴まっていてね!」
残り十段、というところでタルコットが声を上げた。アシュリンはリズムを崩さずに最後までのぼり切り、滑り台の天辺から辺りを見渡す。
「うわぁ、きれいな景色!」
「もう夕方にゃー」
「夕日に照らされた休憩スペース、きれいですね!」
休憩スペースの遊び場が、夕日で赤く染まっている。それを見たアシュリンたちはそれぞれ辺りを眺めてきゃっきゃとはしゃぎだした。
確かに一度も精霊族に会ったことがないな、と考えて胸ポケットにいるタルコットに「そっかぁ」とつぶやいた。
「じゃあ、わたしはレアな体験をしているんだね!」
「……! そうですね! ボクもレアな体験をしています!」
アシュリンの言葉に、タルコットは一瞬目を丸くしたが、すぐに何度もうなずきながら言葉を紡ぐ。
精霊族と話すのは初めてだから、アシュリンの質問は止まらなかった。タルコットも旅をしているようで、目的は自身の最高級の精霊術を使えるようになること、と聞いてふと思ったことを口にする。
「そういえば、キミはなんの精霊なの?」
「ボク? ボクはですね――……あ、滑り台の天辺まできましたよ!」
「本当だ! 落ちないように、しっかり掴まっていてね!」
残り十段、というところでタルコットが声を上げた。アシュリンはリズムを崩さずに最後までのぼり切り、滑り台の天辺から辺りを見渡す。
「うわぁ、きれいな景色!」
「もう夕方にゃー」
「夕日に照らされた休憩スペース、きれいですね!」
休憩スペースの遊び場が、夕日で赤く染まっている。それを見たアシュリンたちはそれぞれ辺りを眺めてきゃっきゃとはしゃぎだした。