ルプトゥムの言葉に、アシュリンは再び思考をめぐらせる。
「んーと、んーと……あっ、魔法っ!」
「正解! 肉体強化の魔法だよ」
ラルフがパチンと指を鳴らして、ぽんぽんと自分の膝を叩く。アシュリンは使ったことがないけれど、以前父のグリシャから聞いたことがあった。
「ラルフはその魔法が得意なの?」
「ううん。全部の属性、平均的に使えるよ」
「え、すごい!」
アシュリンが一番得意とするのは、風の魔法だ。落下中の食器を風の魔法を使って助けたり、落ち葉を集めるときに使ったりしていたので、気が付いたら得意になっていた。そのことを思い出して、人差し指で頬を掻く。
「わたし、風魔法は得意なんだけど、水魔法は苦手なんだよね……」
家族に習って、ちょっとはコントロールできるようになったが、最初に水の魔法を使ったときは頭から水をかぶりびしょ濡れになった。
「じゃあアシュリンは、きっと風の魔法と相性が良いんだよね」
「相性が関係あるの?」
「あるよ。人にはそれぞれ、得意なものと苦手なものがあるから」
休憩スペースは広く、一種のアトラクションになっていた。きのこの椅子や小屋、大木の滑り台やブランコ、誰でも自由に使っていいことになっていて、アシュリンはそわそわとし始めた。目を輝かせて辺りを見渡す彼女を見て、ラルフがわざとらしく欠伸をする。
「ぼくは小屋でちょっと寝るから、アシュリンは遊んできたら?」
「う、うん。でも……一人で大丈夫?」
「きみよりは年上だよ、ぼく」
「んーと、んーと……あっ、魔法っ!」
「正解! 肉体強化の魔法だよ」
ラルフがパチンと指を鳴らして、ぽんぽんと自分の膝を叩く。アシュリンは使ったことがないけれど、以前父のグリシャから聞いたことがあった。
「ラルフはその魔法が得意なの?」
「ううん。全部の属性、平均的に使えるよ」
「え、すごい!」
アシュリンが一番得意とするのは、風の魔法だ。落下中の食器を風の魔法を使って助けたり、落ち葉を集めるときに使ったりしていたので、気が付いたら得意になっていた。そのことを思い出して、人差し指で頬を掻く。
「わたし、風魔法は得意なんだけど、水魔法は苦手なんだよね……」
家族に習って、ちょっとはコントロールできるようになったが、最初に水の魔法を使ったときは頭から水をかぶりびしょ濡れになった。
「じゃあアシュリンは、きっと風の魔法と相性が良いんだよね」
「相性が関係あるの?」
「あるよ。人にはそれぞれ、得意なものと苦手なものがあるから」
休憩スペースは広く、一種のアトラクションになっていた。きのこの椅子や小屋、大木の滑り台やブランコ、誰でも自由に使っていいことになっていて、アシュリンはそわそわとし始めた。目を輝かせて辺りを見渡す彼女を見て、ラルフがわざとらしく欠伸をする。
「ぼくは小屋でちょっと寝るから、アシュリンは遊んできたら?」
「う、うん。でも……一人で大丈夫?」
「きみよりは年上だよ、ぼく」