何もかも知っているジョヴァンニには、それだけを言えばわかって貰えるのに十分だった。
「それにしても、大掛かりな芝居だったよ。別にリンゼイに告白させなくても、自分から好きなんだと言えばよかったのにさ」
「俺から告白すると、色々と不都合が出てくるだろ」
そうするしかなかった理由をわかってる癖にと睨めば、ジョヴァンニは大袈裟な仕草で胸に手を当てた。
「そうだね。自信満々で恋愛相談を受けておいて、まさか『俺の事、好き?』なんて、相手が何も言っていないと言うのに、恥ずかしくて聞けないのは僕も理解出来るよ」
にやにやと揶揄うように笑い、俺はそれを聞いても肩を竦めるしかなかった。
「……いや、向こうが好きと言えないと言うなら、言わせてあげるしかないだろう」
リンゼイとの関係の始まりはジョヴァンニに話しかけたそうなところを見て、なんだか色々と下手過ぎて不器用過ぎて可哀想だし、会話が出来る程度の関係になるまで世話してやるかと軽い気持ちだった。
何度も会ううちリンゼイに惹かれるまでに、そう多くの時間は要らなかった。
「それにしても、大掛かりな芝居だったよ。別にリンゼイに告白させなくても、自分から好きなんだと言えばよかったのにさ」
「俺から告白すると、色々と不都合が出てくるだろ」
そうするしかなかった理由をわかってる癖にと睨めば、ジョヴァンニは大袈裟な仕草で胸に手を当てた。
「そうだね。自信満々で恋愛相談を受けておいて、まさか『俺の事、好き?』なんて、相手が何も言っていないと言うのに、恥ずかしくて聞けないのは僕も理解出来るよ」
にやにやと揶揄うように笑い、俺はそれを聞いても肩を竦めるしかなかった。
「……いや、向こうが好きと言えないと言うなら、言わせてあげるしかないだろう」
リンゼイとの関係の始まりはジョヴァンニに話しかけたそうなところを見て、なんだか色々と下手過ぎて不器用過ぎて可哀想だし、会話が出来る程度の関係になるまで世話してやるかと軽い気持ちだった。
何度も会ううちリンゼイに惹かれるまでに、そう多くの時間は要らなかった。