落下していく時、ゆっくりと流れる時間の中で、贈り物を庇って丸くなった私の体は、誰かに抱きしめられた。
強い衝撃の後、私は腕の中にあった小さな箱を確認していた。
「わ……良かった」
若干、紙がよれているけれど、無事だった。これなら、渡せる。
「マリアローゼ! お前、なんと言う事を!」
怒った声が近くで聞こえて、階段から落ちた私を助けてくれた人の顔を、その時に初めて確認した。
……レオナルドだ。こんな近くで、久しぶりに見た。
「レオナルド先輩?」
「おい! 逃げるな!」
逃げて行っているらしいマリアローゼを、立ち上がりすぐさま追おうとしているレオナルドの腕を、私は慌てて掴んだ。
「こ、これ!!」
「……リンゼイ。なんだ? 今、それどころでは」
レオナルド……! 今、読んで。今なら、勢いに任せて、恥ずかしくないから!
「良いから! 手紙を読んでください!! とにかく!!」
今、レオナルドが行ってしまえば、またチャンスを逃してしまうかもしれない。
私は必死でレオナルドに縋り、彼は戸惑っていたけれど、大きく息をつくと私の渡した小箱を開いた。
強い衝撃の後、私は腕の中にあった小さな箱を確認していた。
「わ……良かった」
若干、紙がよれているけれど、無事だった。これなら、渡せる。
「マリアローゼ! お前、なんと言う事を!」
怒った声が近くで聞こえて、階段から落ちた私を助けてくれた人の顔を、その時に初めて確認した。
……レオナルドだ。こんな近くで、久しぶりに見た。
「レオナルド先輩?」
「おい! 逃げるな!」
逃げて行っているらしいマリアローゼを、立ち上がりすぐさま追おうとしているレオナルドの腕を、私は慌てて掴んだ。
「こ、これ!!」
「……リンゼイ。なんだ? 今、それどころでは」
レオナルド……! 今、読んで。今なら、勢いに任せて、恥ずかしくないから!
「良いから! 手紙を読んでください!! とにかく!!」
今、レオナルドが行ってしまえば、またチャンスを逃してしまうかもしれない。
私は必死でレオナルドに縋り、彼は戸惑っていたけれど、大きく息をつくと私の渡した小箱を開いた。