「僕たち二人が隣同士に居て、苛立ってしまったんだろう。しかし、リンゼイ……君って、鈍感の度を越しているようだね。あれは、僕以外だってそう見えると思うよ。もし、何もなかったとすれば、挨拶をして少し話でもして行くだろう」

「そうなんです。けど……挨拶もしてもらえなくて……ショックでした」

 すごく、ショックだ……レオナルドにせっかく会えて、話せるチャンスだったと言うのに。

 まるで一言も話したことがない人のように、あっさりと行ってしまった。

「いや、だから、それは……うーん。これでわかってもらえないと、どう説明して良いのか、僕にもわからないね。早く告白して君が考えていることをレオ本人に伝えた方が良さそうだ。贈り物の手紙は、既に用意出来ているね?」

「はい……」

 レオナルドへの想いを綴った手紙ならば、用意をしていた。あまり長くなってはいけないと、何度も何度も推敲したので、すぐに読んで貰えるはずだ。