「……レンブラント様には、好感度を落とす可能性がないということですか?」

 ……私は頭上にある、あの数字が下がっていく瞬間を知っている。

 訳がわからないままに責め立てたエミールや、自分を嫌いになった……あの時だって。

 だから、どうしても怖くなってしまう。見えていれば好感度が落ちてしまわないか、いつも気にしてしまうだろう。

「それは、もちろんそうなるだろう。僕はただリディアに嫌われたくない一心で、自分の意に反する態度を何年間も取り続けたんだ。だが、これからは冷たい態度を取らないで欲しいと望んだのはリディアなのだから、僕は君に愛されるための行動しか取らなくなるだろう」

 そうきっぱりと言い切ったレンブラント様の青い瞳には少しの陰りもなく、今はもう見えないはずなのに最高値の数字が彼の頭上に見えた気がした。

Fin