私はその日、レンブラント様の宮に宿泊することになった。

 日中衝撃的な事が立て続けに起こったのは紛れもなく事実だったし、とにかく本当に疲れていて、私たちはもうすぐ結婚する婚約者なので、何も問題ないという判断だった。

 もちろん……別々の部屋で眠ったけれど、何かあったと誤解されてしまっても仕方がない状況ではあった。

 婚約をしている二人の想いが通じ合った今となっては、誤解されたとしても何の問題もないけれど。

 翌朝、朝食を食べていた私たち二人の前に、アンドレはこほんとわざとらしく咳払いしつつ現れた。