「ありがとう。こーやって何不自由なく暮らせているのも百合ちゃんのお陰だね。」

「そんな事ないわよ。あーっ!そーいえば!最近いつき君とはどう?」


ニヤニヤしながらそう問う百合ちゃん。
酒の肴にはやっぱり恋バナよねーっと言いながらキッチンから高そうなワインを持ってきた。


さっきのビールは既に空ですね…ペース早いな…


「会社の子の恋バナなんてつまんないもん!大人になればなる程恋バナはつまんない!なんか大人の恋バナって顔ひきつるのよね!」


酔ってるな…
まぁ酔った百合ちゃんに話しても百合ちゃん忘れちゃうから偽りの彼氏ってボロが出ても問題ないし、気軽に話せるけど

「いつき先輩県外の大学が決まって、来年からは離れ離れなんだよね」

「いやーそれは、寂しいねーー。」

「そうだねー」

「あかね、棒読みすぎー笑」


本当に寂しいと思ってる?って目線が痛い。
端から見たら私よりも百合ちゃんの方が寂しそうに映るんだろうな。


「寂しいよ。」

「クールなあかねとクールないつき君が付き合ってるってどんな感じなの?その恋って進展するの?割と長い付き合いよねぇー?」

「進展ねー」