「哀れんだ目で俺を見てるけど、あかねも人のこと言えないよ。俺が卒業して3ヶ月もすれば、周りは自然消滅やなんやと騒いで、またあかねは困るだろうね」
哀れんだ目で見たつもりは無いが、先輩にはそう見えたらしい。
「3年生になりたくない。」
自分の利益の為だが、
「先輩との別れが惜しい…」
「平和な日常を保持したい気持ちがダダ漏れで全くトキメカナイ」
と言って先輩の表情が少し緩んだ
「まあ卒業までの数ヶ月、今の関係を維持して平和な日常を過ごそう。お互い。」
嘘偽りの表面上だけの先輩とのお付き合いだが、この生活は快適で、手離したくなさすぎる。
先輩が卒業した後のことは想像しただけで面倒で、全く考えたくない為、今の気持ちに素直に卒業するまでは考えない事にした。