「そうです。このお隣の朱里とお付き合いしています。」


私のことは名前呼びなのに朱里くんの事をおとなりさんと表現された事に何故だかイラッとしてしまって咄嗟にそう答えた。


「チュッ」


カアアアアアアア!
朱里くんに突然ほっぺにキスされた…

驚きのあまり、固まってしまった。


「そーそいうことー俺のんだから潔く諦めてねー諦め悪い男は駄目だよー」


朱里くんが“潔く”をアピールして言うと男子生徒3人は去っていた。


「悔しそうだったねー顔笑けた」

とケラケラ笑うらい。

「いつき先輩と付き合っている時ですら、そんなはっきり答えるあかねいなかったもんーしんせーん。まーた顔赤いしー」


朱里くんに人前でキスされて、らいに新鮮と指摘されて動揺を隠せない。


「沼るわあ。もっかい朱里って言ってー」

と私に項垂れてくる朱里。


----キーンコーンカーンコーン----

予鈴だ。


「はーい、はーい!そこまでーーー、あかねー教室戻るよー」

とらいに引っ張られた。


「もっかー」「しつこーい」「し、しゅ…り!また放課後待ってる。」


「んー!また迎え行くから待っててー」


と朱里の返事を聞き教室まで走った。