「朱里、伊達に女慣れしてないわー」

あいつやり手だなーと続けるのはらい。


昨日あったことを洗いざらい昼食を摂りながららいに校長室で話す。

処女であることを伝えた後、朱里くんと少し話したけど
恥ずかしさとか色々な感情がぐちゃぐちゃに合わさって、
頭から煙が出そうなのと心臓が死ぬのか…?と思う程煩くて記憶が全くない。


「あかねが気を緩めたり、そうかと思えばイライラしたり、死を思う程心臓をバクバクしたり、恥ずかしいと思ったり。最後には致す約束までこぎつけて、本当に凄まじいな…。期待大だわ。」


「昨日の事思い出すだけで、心臓が痛い。」

「うわあーあかね重症ーーってか顔赤くなってるよ?相当だ!」


らいに指摘されて手の甲で自分の頬に触れてみたら本当に熱くなってる。


「っってか!」

「珍しいー大きい声出して、どうしたの?」

「わ、わた、し!朱里くんに騙されてる!?身体目的!?え、何、、分からない。存在が怖い…。」

「テンパってるあかねなんて初めて見たわ。大丈夫だよー昨日の夜、朱里からあかね先輩の事頑張るーって連絡きてたから」

「あ、、そう?そう?らいから見て大丈夫??」

「あかねの色んな表情見れて嬉しい反面若干戸惑ってるけど、朱里は大丈夫だよー朱里はとっても良い子だからねー」


明らかに棒読みのらいにも関わらず、その棒読みの言葉ですら私を落ち着かすのには充分だった。


「朱里と大多数の男に言い寄られたりストーカーもどきされたりするのどっちが怖くて迷惑なの?」

「後者です。」


解決。と言わんばかりのらいの視線に、
やはり覚悟を決めなければと思い直した。

らいの物言いを聞いていると、多分朱里くんは私の同意ないし無理矢理とかはシてこないってことだよね…?大丈夫って事だよねー…?