「多いに企んでるねえ。」
え、なに企んでるの。
なんかちょっと怖いな…。
心臓が煩い。
自然と手に力が入る
「あ、そんな強張らなくても大丈夫ー
悪いようにはしないよ。
ただ、こっちも犠牲払う事になるからさ」
え、だから何。
心臓が煩くて声が思う様に声が出ない。
「ふっ。ヤラせて欲しいって話」
ニコニコと笑う朱里くん
「へっ?」
一気に気が抜けて変な声が出た。
そんな私を横目にクククッと笑う朱里くん
そんな事?と言いかけてやめた。
「えーっと」
あーだからか。偽ではなく、本当のカップルと言われたのは…。
「駄目?」
と急にバッチリ目線を合わせられたものだから、
一瞬落ち着きを取り戻した筈の心臓がまた煩く鼓動した。
「あーっと、えーその、んー、、」
はぁ。言うしかない。
るい君とらいが信頼している子という前提が頭をチラつき勇気を振り絞る
「シたこと無くて、大事にしてる訳では無いんだけど、そのタイミングが無かったと言うか…それで…
その…えー
そ、そんなんでもいいの…な…?」