らいに朱里くんの連絡先を教えてもらい、校長室を後にし、5.6時間目を受け、早足で帰宅し、今に至る。
「ほっんとこの子何なの!?」
スマホを枕に投げ、自分もダイブする。
二人きりで話したいのに
【中庭はあかね先輩のファンだらけでしょー】
【食堂は生徒だらけでしょー】
【教室も生徒だらけでしょー】
【校長室は?】
【俺校長室出禁くらっててだめでしょー、ってかなんで校長室使えるの?校長と寝たの?】
っとー…。
【え、なんで校長室出禁なの?】
相手の質問には無視して気になることだけを返信する
【1年の時に校長室でセックスして、見つかった】
「え、ほんっとこの子何なの!?」
珍しくイラつく。
本当にイラつく。
だけど、何だか、
何か…だけど何か…
…なんかこの子と連絡とってると気が緩む。
自分の困り事が何か大した事無いように感じる。
校長室で…のくだりとか異次元すぎて逆に興味が湧く。
【なんか、気緩む。】
【緩めちゃ駄目でしょ、襲われるよ。】
イラッ
緩めてるの貴方なんですが…。
会話のペースがもっていかれると言う初めての体験で会う前から不安が凄い。
ダメダメ。今私は困っていてるし、相手の校長室の話に興味持っている場合じゃない…。そうそう。しっかりしなければ。