「本当は嵐が来る前に手を打つべきだったんだろうけど、ちょっと時間掛かった。」


遅くなってごめんね。と言う、らい。


「朱里(しゅり)って言う子の連絡先送るよ。るいと相談して、とりあえず朱里と会ってみて。いつき先輩みたいにいい方向にいけば良いんだけど。」


ああ。この間、徐々に呼び出し増えてるって話した後からるい君と相談して、適任を探してくれていたのか。


「あかねに新しい彼氏。って以外に方法はあるのかもしれないけど、私にはこれしか思い付かなくて。」


私もいつき先輩との成功例があるから、それしか思い付かないけど、誰が適任か見極める能力も情報も無いから


「本当に助かる。」


スマホを取り出し、ロックを解除して、連絡ツールのアプリを押そうとした時


「何この数字!?」

と私のスマホをらいが取り上げた。

「ってかスマホあっつ!」


「あ、いや。連絡先漏れたっぽくて。鳴り続けてる。」


連絡ツールのアプリの右上の通知数は999+


「ひっどいな。友達以外からの連絡を届かないようにできるよ?設定変えようか。」


わざわざアカウント削除して作り直すのは手間でしょ?というらい。


「え?そうなの?設定変えてほしい。」